アトリエトーク

映画の館『スポポン館』 第27回

平成27年2月9日

館主 平 均(たいら ひとし) <ペンネーム>

前回は邦画編をお送りしましたので、今回は私が2014年に映画館で観た作品の洋画編です。全部で37本ありますので今回はまず20本。観た順です。前置きはやめて早速スタート。

(1) 大脱出
ライバル同士だった2大ベテラン・アクション・スターががっぷり四つに組んで共演した刑務所脱獄もの。アクション担当はもっぱらスタローンなれど、シュワちゃんが重機関銃をぶっ放すシーンにはやはりゾクゾク。二人の貫録には敵いません。

(2) インシディアス 第2章
ある一家の恐怖体験を描いたホラー映画の続編。前作は非常に怖くて楽しめる作品だったが、同じようなことをやっていては怖さ半減。残念ながら期待外れに終わってしまった。

(3) ホワイトタイガー
最近では珍しや、ロシア製戦争映画。亡霊のように現れてはソ連軍戦車を破壊して行くドイツ軍タイガー戦車と、それを追うソ連軍T34戦車。久々の戦車戦が魅力的。作りはいかにもロシア的で重たいですが。

(4) 鑑定士と顔のない依頼人
美術品の鑑定士で絵画コレクターである初老の独身男が味わう甘美で切なくミステリアスな恋心。そのミステリーが解かれた時、彼が滑稽かつ哀れに思えること間違いなし。でも、他人事とは思えない。

(5) アメリカン・ハッスル
アカデミー賞俳優ズラリ出演の騙し合い演技合戦。実話政界スキャンダル事件を描いているのだが、もう誰を信じていいのやら。見事に騙されてしまった。役者やのぉ-。“ハッスル”ってこういう意味だったのか。

(6) ウルフ・オブ・ウォールストリート
20代でウォール街の天国と地獄を味わった男のノンフィクションに基づいた映画。スコセッシ監督の演出はスピード感があってエネルギッシュで、老いてますます盛ん。主演のディカプリオもエネルギー全開。

(7) マチェーテ・キルズ
一度見たら忘れられない悪役顔のダニー・トレホ主演映画の第2弾で、懐かしきフィルム上映の質感を見事に甦らせたオール曲者俳優競演のB級アクション映画。そのハチャメチャさが実に楽しい。

(8) ローン・サバイバー
借金地獄の映画ではない。アフガニスタンで敵に包囲された米軍兵士の脱出劇を臨場感たっぷりに描く戦闘アクション。岩山が舞台なので、飛び散る岩の破片が当たる感覚がこちらにも伝わって来る。転げ落ちるのも痛い!

(9) それでも夜は明ける
アカデミー作品賞を獲った、黒人奴隷にされた男の物語。悲惨な目に遭いながらも希望を失わない主人公には心打たれるが、表現が柔らかすぎるのが不満。奴隷への仕打ちはもっと酷かったんだと思う。

(10) リベンジ・マッチ
ロッキー(スタローン)とジェイク・ラモッタ(デ・ニーロ)のボクシング。観るしかない!以前に紹介済み。

(11) 8月の家族たち
家族といえども人それぞれに悩みを抱えており、気軽に相談できない、口にするのが憚れることもある。それらが一気に爆発するのがこの映画。家族大勢集まっての食卓シーンが実力派俳優たちの名演もあって大迫力。

(12) アメイジング・スパイダーマン2
青春映画としての爽やかさを併せ持つ快作に仕上がった前作に比べるとトーンが重くなった本作。残念ながら期待を下回ってしまった。デーン・デハーン演じるピーターの親友が一番強い印象を残す。

(13) ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!
最初は呑べぇたちがパブを飲み回るお騒がせ映画かと思いきや、なんだか懐かしい怪奇SF映画の世界へと話が展開。勿論、お笑いを盛り込んで。映画好きが作った映画好きのための映画。

(14) ポリス・ストーリー レジェンド
シリアスなポリス・ストーリーで、ジャッキー・チェンのアクションも派手なものではなく控え目。そうだからということではないが、全体にあまり印象に残らない作品になってしまった。演出の問題だ。

(15) ニード・フォー・スピード
CGをほとんど使っていない本物のカー・スタント・アクションが楽しめるゴキゲンな作品。思わず足を踏ん張るシーンの連続で、やはり本物は重量感とヒヤヒヤ度が違う。こんな車には乗せてもらいたくない!

(16) ラストミッション
ケビン・コスナーが『96時間』のリーアム・ニーソンよろしく娘を救出するために暴走親父になるのかと期待していたけれど、彼までは暴走化しなかった。ベテラン俳優のいぶし銀的魅力は確かにあり。

(17) 300 帝国の進撃
前作同様、大軍に立ち向かう少数の戦士たちの戦いを描いているが、前作は陸での、今作は海での戦いであり、同じことの繰り返しになっていないのが嬉しい。合戦シーンは燃える!敵役の女将軍エヴァ・グリーンの勇姿には惚れ惚れ。

(18) オール・ユー・ニード・イズ・キル
殺られても殺られてもリセットされて同じ時間・状況からスタートするゲームのようなSF映画。宇宙人との戦いは始めは緊張感があったけれど、死んでもリセットされるのでだんだんハラハラしなくなってしまった。

(19) ママはレスリング・クイーン
スーパーで働くおばちゃんたちが夜はレスラーに変身!様々な事情を抱えたおばちゃんたちの泣き笑いの奮闘努力を見ていると、こちらも元気付けられる。フランス映画らしく、大袈裟に盛り上げたりしないところがまたいい。

(20) GODGILLA
まさにゴジラがアメリカで復活!原子力テーマを盛り込み、初代『ゴジラ』の精神を受け継いで素晴らしい。これに刺激されて日本でも再びゴジラ映画が始動するそうだが、アメリカに笑われないよう頑張らにゃ。

続きは次回にて。

コラム一覧へ戻る

▲ページ上部へ戻る