アトリエトーク

『10月にむけてのご挨拶』

平成27年9月10日

河村国語作文塾&学びのアトリエ
河村 勝之

拝 啓

ほぼ90%以上の中学・高校での定期テストも終わり、秋の気配が感じられる毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

国語に関して申し上げますと、テスト範囲がとても狭い学校もあれば、とても広い学校もあり、そのきめ細かい対応には今まで以上に日々苦心しております。高校生におきましても、いつもの実力養成の授業をストップして2週3週に渡り定期テスト対策をしています以上、定期テストの結果はもちろんのこととして、実力蓄積の面からも少しでもプラスになる事を行いたいと思い、限られた時間の中、生徒さんと共に頑張っております。

ところで、先日9月7日(月)の午後10時からNHK総合の「プロフェッショナル 仕事の流儀」をご覧になられた方はいらっしゃったでしょうか。地元北海道むかわ町の新種の恐竜発見をはじめ、カナダで、中国で、アラスカで、世界一流の研究者と肩を並べて共同研究に励む、北海道大学総合博物館准教授である小林快次先生の姿は、颯爽としていました。その彼も、かつて若かりし頃、今までの自分を変えるべくアメリカの大学へ留学した時は、最初の発表をゼミ担当の教官に途中でストップをかけられるという屈辱の経験から始まったのでした。

その時彼が思ったことは、自分はこの研究に命を懸けたい、ならば徹底的にまず基礎から勉強し直そうということで、その大学の図書館にある本を片っ端から読破し、知識だけは誰にも負けないように増やしたとのことでした。そこで培った基礎力が、現在「ファルコンズ・アイ(はやぶさの目)」と言われる程の速さで化石を見つける「生きた目」につながっているのでしょう。小林先生のモットーは、「1ミリでもいいから前に進もう」でした。化石の収穫がゼロでも、今自分の調査したエリアには化石がゼロだというデータは増えるのだと。この「1ミリでも前に進め」の精神は、ぜひ塾生、特に受験生に送りたい言葉です。

87歳で病気と闘いながらも、一日一日を精一杯生きようとしている父の姿を見習い、私も国語や作文で困っている、より力を伸ばしたいと願っている生徒さんと共に、一人でも多くの国語好き、読書好きになっていただけるよう「1ミリの努力」を惜しみません。今後ともよろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、10月の休塾日は原則としてございません。ご確認ください。

敬 具

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