アトリエトーク

『12月にむけてのご挨拶』

平成24年11月10日

河村国語作文塾&学びのアトリエ
河村 勝之

塾生と保護者の皆様に

拝 啓

またしても季節はずれの雨模様で、生徒さんの中には体調を崩しておられる方もいらっしゃいますが、いかがお過ごしでしょうか。

高2生他の塾生たちから、一人一人の修学旅行・見学旅行の想い出深いお話と共にお土産まで頂戴しました。様々な事件や事故等が報道される中、皆無事で元気よく帰って来られた事を何よりもうれしく思います。お土産、本当にありがとうございました。

ところで先日、山中伸弥京大教授のノーベル医学生理学賞授賞の報道がありました。大阪出身でしかも京都大学の教授という事もあり、親近感を持ってその行く末を見守って来た一人として、その授賞がとてもうれしく、思わず『山中伸弥先生に、人生とiPS 細胞について聞いてみた』(講談社)という新刊書を購入しました。知っている方も多いと思いますが、整形外科の臨床医の卵としての挫折が薬理学コースへの転向となり、さらにはアメリカ留学でiPS 細胞の研究の端緒をつかむというその道筋は実にドラマチックなものです。

コラム連載中のわが友にしましても、町工場の経営者としての経験をもとに学問の世界に挑戦し、自分の「技術史」という学問分野の世界に席を得ている事を考え合わせると、学者の道を歩まれている方たちにも、それぞれの節目においては大変な厳しさや困難さが伴うのだなと痛感しました。海の向こうのアメリカ合衆国では、オバマ大統領再選のニュースが飛び込んで来ましたが、かの超エリートもこの4年間の悪戦苦闘ぶりを見ていると、優れた人には優れた人の使命と責任があり、普通の人には理解できないような苦しみがあるのだろうと想像しています。

こうした学者やエリートの人たちの栄光と苦闘のあとを見れば見るほど、この激動の21世紀を生き抜くための若者たちの身につけるべき「真の学力」とは何であるだろうか、という本質的な問いが胸の中に湧き上がってまいります。この問いを胸に秘め、塾生との一対一の真剣勝負である対話授業に、日々苦闘している次第です。

最後に、一月初旬の中学入試まであと2 ヶ月となった小6生、定期テスト直前の中学生と高1・2生、センタープレ等の模試が次々と押し寄せる高3生、今年もあと1ヶ月半と迫ってまいりましたが、塾生諸君には一日一日を悔いることのない日々を真摯にかつ丁寧に送っていってほしいと思います。スケジュールのことで何かございましたら、アトリエまでご連絡ください。お急ぎの時は、遠慮なく私の携帯の方にご連絡いただければと存じます。よろしくお願いいたします。

敬 具

コラム一覧へ戻る

▲ページ上部へ戻る