フォレストーク

『今、こんな本を読んでいます』

平成20年5月15日

代表  河村 勝之

まず最初は、齊藤孝氏と梅田望夫氏による待望の対談集『私塾のすすめーここから創造が生まれるー』(ちくま新書)をご紹介します。(両氏にはそれぞれ『読書力』(岩波新書)や『ウェブ進化論』(ちくま新書)等多数の著作があります)明治大学で教員養成に携わる齊藤氏とシリコンバレー在住の梅田氏が文系と理系、授業とブログの違いを超え、「学び」の可能性について白熱した討論を繰り広げています。規模は小さいとは言え、フォレストという学びの場づくりに真剣に向き合ってきた自負を持つ私も、二人の志の高さやその志を貫くいい意味での頑固さには圧倒され放しでした。この本の前書き、後書きでの二人の著者の精神の熱さも尋常ではなく、既成の枠にとらわれない「学び」について思索を深めたい人には是非おすすめの一冊です。

次はこれも新刊で辻由美著『読書教育―フランスの活気ある現場からー』(みすず書房)です。フランスの教育省とフランス最大手のフナック書店が協力し、フランスの芥川賞ともいうべきゴンクール賞を、普通の高校生たち自らが選ぶ「高校生ゴンクール賞」についてルポタージュした本です。この「ゴンクール賞」の選ばれ方が実にユニークで、日本の芥川賞のような純文学の最新作12~15冊が正規の国語の授業で司書教諭のサポートの下に取り上げられ、選ばれた高校のある学年の各クラスの生徒たちが、討論をして選んでいくのです。その2ヶ月間の中で、候補作の作家たちがある劇場に一同に招待され、その高校生たちの質問を受けるというイベントも実に楽しそうです。

最終審査はフランス国内6つの地方の代表の高校生12名と、外国の代表の高校生1名の計13名で行われるのですが、その審査及び発表される場所が、この運動発祥の地レンヌ市の「ラ・ショップ」というレストランというのだから、どこまでも芸術文学の国フランスらしく、おしゃれです。日本ではここまで徹底して高校生を主体とした賞は珍しいのではないでしょうか。フォレストでもゆくゆくはこうした「高校生フォレスト賞」のようなものを企画してみたいと願っております。塾生の参加を募ります、とは少し気が早いでしょうか。

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