フォレストーク

計算ミス撲滅作戦!

その1 記憶のメカニズムを知って計算ミスを減らそう!

平成20年9月8日

forest 理数科
岡本健

こんにちは!forest理数科講師の岡本です。いつも授業で顔を合わせていない人ははじめましてですね。小中高の算数・数学と中学理科、それに高校生物を担当しています、よろしくお願いします。

さて、今日は皆さんが頭を悩ませている(頭を悩ませていない人は素晴らしい!自信をもって大丈夫です!)計算ミスについて、どうやったら減らせるのかを一緒に考えていきましょう。

【悩ましい計算ミス】

せっかくわかっていたのに、計算ミスのせいで×をもらってしまった…。こんな経験ありますよね。とてもくやしいものです。

だって考えてみてください、まったくわからずに机によだれをたらして寝ていた隣の子の答案と、ぜんぶわかっていてしっかり答案を書いたのに計算ミスをしてしまった自分の答案、同じ点数なんですよ。う~ん、これはくやしい!なんとかしたい。

【しかし無くならない計算ミス】

だれだって間違えたくて間違えているわけではありませんね。皆さん計算ミスにどのように対処していますか?

よくある計算ミスの対処法「根性!」「気合い!」これではなかなか無くならない。少し頭を使ったものになると「見直しをする」「気をつけて計算する」というものがあります。よく言われてきましたね。それでも無くならないんじゃないでしょうか?

【計算ミスって無くなるの?】

結論から言うと完全にミスを無くすことはできないと思います。皆さんはターミネーターではなくて人間ですから、絶対計算ミスをしない!間違えない!!というのはまず無理でしょう。

人間は間違えるものです。哲学めいてきましたが、事実でしょう。この人間の基本的な習性を無視して「計算ミスをなくすぞなくすぞなくすぞなくすぞ…」とやってもノイローゼになるだけです。

【でも計算ミスはしたくない!】

でも、したくないですよね。それはそうです。テストで計算ミスをしても「私は人間なのである!だから計算ミスはあたりまえなのだぁ、あっはっはぁ!参ったか!」と威張っても点数は上がりませんし、容赦なく入試には落ちます。困りました。

【では計算ミスを減らしてみよう】

完全になくすことはできなくても減らすことはできそうです。それに、簡単なものならミスせずできますよね。1+1、1+2、1+3、…ぐらいなら間違いなくできます。今扱っているのはこのレベルではなくて、もっと難しい計算のお話ですね。

少し気が楽になりますね。減らせばいいんだなと。では、具体的にどのようにしていきましょうか。前置きが長くなってしまいましたが、ここからが今回の本題です。いろいろな方法がありますので、一緒に見ていきましょう!

【自分の頭を理解する】

さて計算ミスを減らすためにはまず第一にしなければならないことがあります。それは、自分の頭を理解すること。

自分の頭のことわかってますか?頭というのはすなわち脳のこと。脳がどうなっているか理解できていますか?「大脳、間脳、中脳、小脳…」と出てきたあなたは生物が得意ですね。ただし、ここではそういうことを言っているのではありません(その知識はとても大事なので大切にしてくださいね!)。

【計算には記憶が大事】

「先生、計算はその時するんじゃないですか?覚えるのは大変です。」そのとおり!全部覚えてなんてやってられません。この時の記憶というのは普段私たちが使っている記憶とはちょっと違うのです。

ここで言う記憶は短期記憶と呼ばれるものです。私たちが普段使っている記憶は長期記憶と呼ばれるものです。

【短期記憶と長期記憶】

それぞれの記憶の説明をします。短期記憶というのは数秒間だけ覚えていられる記憶のことです。長期記憶というのは何日も何年も覚えていられる記憶のことです。

好きな子に振られてしまった記憶(泣)、楽しかったあの頃の思い出、残っていますね。これが長期記憶です。では短期記憶とはどんなものか?

たとえば、学校で先生にコピーを頼まれたとします。頼まれたことがなくても頼まれた気になってください。「○○さん、ちょっと先生今手が離せないんだけど、このプリント523枚コピーしてきてくれるかい?」と言われました。そんなに何に使うのでしょうか、まぁいいです。

このとき523という数字はぱっと覚えられますね。そしてコピーしてくることでしょう。「おお、ありがとう!助かったよ!」めでたしめでたし。これが短期記憶です。

【マジックナンバー7±2】

クイズ番組のコーナーではありません。派手な音楽とともに画面にでかでかとこの文字が出そうな感じですが、違います。これは、偉い心理学者の先生が発見した「短期記憶には大体7つぐらいのことしか入らんのじゃあ!」という法則のことです。

本当でしょうか?7つしか入らないかなぁ。どう思いますか?「そんなに無理!2つが限界!」と思う人「いやもっと入っちゃうもんね!」と思う人、別紙で、これを確かめる実験のやり方を載せてみましたので、よかったらやってみてください。

とりあえず偉い先生が長年かけて実験した結果なので、信じてやることにしましょう。ここで大切なのは計算ミスを減らすのにどう活かすか。

【実際に計算してみよう】

[{(6÷7×(2+1)×32}-{(5×32-8+75÷7)}]

暗算で計算してみてください。

ここから下は実際にやってみた私の心の叫びです。

「まず6÷7だから7分の6で、×(2+1)だから×3で、7分の18、それかける32だから7分の18かける32か、うわぁ、めんどうくさいな。18かける32だろ?え~と、え~と、576かな?、そういえば分母なんだっけ?そうそう、7だよ、あれ?分子は??18×32だった。で、結局それは何になるんだっけ?…」

ということになってしまうわけです。短期記憶には大した量が入らないため、すぐに忘れていくんですね。

【この方法どうですか?】

頭をいじめぬいて、最後まで行ったとしても、ものすごい時間がかかっている上に、間違っている確率も高いですね。

上のように短期記憶の容量(7±2つまり5~9)をすっかり超えてしまっているため、ぽろぽろぽろぽろ忘れていくのです。

かごにいれたリンゴとか、クリとかそんなようなものをイメージするとわかりやすいでしょう。いっぱいになるとこぼれ落ちる、落ちたのをひろおうとすると、また別のものが落ちる、それを拾うと別のものが…とやっているうちに時間がたってしまう。

【ではどうするか?】

では、どうしましょう?答えは簡単、無理に詰め込もうとしないことです。入りもしないものにむりやり入れようとするからおかしなことになる。かごをもう一つ用意しましょう。

具体的には…
計算を紙に書いて丁寧に計算しよう

「え!?そんなこと!?」そう、そんなことなのです。しかし、できていないことが実は結構あるんですね。

計算ミスをした場合に自分の計算のやり方を注意深く見てください、どこかで暗算にたよったり、何かを省略してしまったりしていませんか?その時、短期記憶からあふれた数字がミスを誘っているかもしれませんよ。

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